リニアトラッキングアーム

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KLAUDIOのリニアトラッキングアームの試聴に先立って色々と予習しました。
一点支持のピポッド式アームにもかかわらず、リニアトラッキンングを可能にした画期的なアームです。
ご存知の通り従来からリニアトラッキング製品は種々存在していましたが、複雑な電子制御やエアーポンプ、スライド式などの複雑で繊細な機構のものでした。セッティングが非常にシビアで、気温や湿度にも微妙に反応するなどの風評を耳にしたりしました。
加えてターンテーブルと一体式の製品が多く、システムの拡張性にも問題がありました。

1 ピボット式のスタティックバランス・トーンアーム
は、トーンアームの支点を中心にスイングし、針先が弧を
描くようにレコード盤をトレースします。
音溝に対しアームのスイング角度に応じた角度のズレが
トラッキングエラー角となり、正確に音溝をトレースする
ことができないので、いわゆる「オーバーハング・ポジシ
ョニング」と「オフセット角」を持たせて補正を行う事で
トラッキングエラー率を抑えています。
KLAUDiO のトーンアーム、ARM-MP12 MkII/ ARM-MP10 MkII
はリニアトラッキング式、1 ピボット式それぞれのトーン
アームのデメリットを解消し、両方式のメリットを有効に
活かした革新的なトーンアームです。
リニアトラッキング方式でありながら従来モデルにあり
がちな取り付けや設定の複雑さを軽減し、1 ピボット式ト
ーンアームの特長である様々なターンテーブルへの設置
の簡単さを併せ持つ、まさに究極の理想的方式と言えまし
ょう。
(NOA HP より抜粋)

要するに、手持ちのターンテーブルに簡単な加工でビルトインしてリニアトラッキングを楽しめる画期的な商品です。

実際に真鶴に持ち込まれたARM-MP10 MkIIを眺めながら
4輪自動車のサスペンション形式と重ね合わせていました。
現代車のサスペンション形式には大きくストラット式とダブルウィッシュボーン式があります。(さらに派生したものがマルチリンク)

ストラット
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ストラットは構造がシンプルで重量やコストの面で有利で、場所も取らないので車内スペースを広く取れるメリットがある反面、剛性が低いのと、ストローク時にトレッドとキャンバー角の変化が起きるのが欠点です。


ダブルウィッシュボーン
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ダブルウィッシュボーンは、対地キャンバーの変化が少なくてトレッドの変化も少ない。
要するに、路面の凹凸の通過時や、コーナーリング中に常に一定角度で路面をトレースします。

これは、正にトーンアームの1ピポッド式とマルチトラッキングの対比に通じるところではないでしょうか。

機構が複雑で、重量が嵩み高価である事も、両者の相通じる点ではないかと思います。

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さて、前置きもこのあたりにして、ARM-MP12 MkIIの設置も完了したので、
まず、MC-L1000から装着しての試聴となりました。

私が、アームを手に取りました。
中空カーボンの躯体ですが、やはり長くて機構が複雑なので、それなりに重量感があります。
会長の宝物のカートリッジを痛めてはならないと、慎重に針を落としました。
オーナーである会長からは、「レンジが、特に下が伸びた」というコメントを頂きました。

続いて光MASTER1を装填します。
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まずは、ノラ・ジョーンズから、
音の透明感が増しました。
こちらでも明らかにダイナミックレンジが広がりました。
歪みが減って、音が身体に染みていくような心地よさがあります。

そして、マイケルのスリラーへ、
重低音リファレンスの板です。ホテルカルフォルニアでも良いと思います。
やはり先ほどのMC-L1000の時と同様に音に躍動感がでて、桁外れのダイナミックレンジです。
出力レベルが上がったように感じます。

次に気付いたのが、
オルトフォンの通常アームの時よりも、スーパーウーハーの振動が明らかに減っています。
拙宅のレコード再生では、CDを始めとするデジタル音源よりも目に見えて、スーパーウーハーの振動が増えるので、
これを私は低域の周波数が際限なく伸びている為だとが思って居ました。
事実聴感的にも低域の量感は増えてました。

1ピポットアームより、マルチトラッキングの方がウーハーの振れが減りながらも、聴感上の量感は増えている?

脇にいた、DSオーディオの青柳さんに、この珍現象は何なのか、尋ねると、
「確かにウーハーの振動が減りましたがこれはアームの反応が良いためレコードの反りをうまく逃げていた為だと思います。」
との回答でした。
なるほど~ スーパーウーハーの振動はレコードの反りを拾っていたのか~

加えて、一般のMCカートリッジに比べて、光の方がウーハーの振動が多い理由も聞くと

「MCよりもウーハーの振動が多かった理由ですが、光カートリッジは振幅比例型カートリッジといってもともと低域の感度がMCカートリッジよりも圧倒的に高いことが特徴です。
そのためレコードのソリなどがあるとそのまま検出してしまうこともございます。(MCカートリッジは速度比例型といって速度に比例して出力が出てくるためゆっくり動く低域は苦手にしております。)
このような検出原理の違いによってウーハーの動きに差があったのだと思います。私の見解はウーハーが動くのは歪みではなくレコードの反りまで感度良く検出している結果だと考えています。」

うーむ、リニアトラッキングアームのポテンシャルが耳の上のみならず、視覚的にも証明さてれしまうと、ぐうの音も出ない感じですね。。

お客さんがいるのも忘れて、4分間のスリラーを通して聴いたのでした。

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コメント

No title

この前の試聴会、素晴らしかったですね。
レコードを刻むのとはリニアですから、それと同じに再生することの重要さが確認できましたね。
リニアトラッキングも光カートリッジも重要です。そのどちらも手中に収めようとしている先生がうらやましいです。

鬼に金棒

その昔、トヨタのCMで
「ツインカムにターボ、鬼に金棒」
てのがありましたが、
光にリニア、鬼に金棒ですね。

No title

幹事長;今回の記事、いつになくリキが入っていますね。

No title

会長、
この商品
感服しました
敬意を込めて書きました

No title

最近、平行移動方式ではなくピポットアーム方式のリニアトラッキングアームがたくさんリリースされてますね。今回の記事は非常にわかりやすいです。記事の中で指摘しているサスの形式は自分がクルマを選ぶときに特に留意していることです。ばね下が軽いストラットも魅力ですがダブルウィッシュボーンとその派生形式はサスの理想形ともいえるものではないでしょうか。
リニアトラッキングに光カートリッジ。鬼に金棒。そのうち「名ばかりのMC(GT)達は道をあける」となるのかなぁ。

No title

信者くん、
この商品は近代オーディオ業界に一喝を入れたと思います。

「となりのシステム(車)が小さく見えまーす」
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